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2014年4月22日 (火)

滋賀の桜(5) 三井寺(園城寺)、琵琶湖疏水(鹿関橋)、石山寺と瀬田川


4月初めのある日、三井寺の高台から琵琶湖がよく見えていました。眼下には満開の桜。
前回まで元気な桜の風景が続いたので、今回は古刹で静かに咲く桜を中心にご紹介します。
ふるさと滋賀の、美しい春の風景をお楽しみいただければ幸いです。


三井寺の眼下を流れる琵琶湖疏水。琵琶湖に近い三保ヶ関取水口で水を取り入れます。
京阪電車の三井寺駅で降りると、三井寺近くまで、疏水に沿って桜の並木道が続きます。


三井寺(園城寺)は、近江八景のひとつ「三井の晩鐘」で知られる名刹です。
天台宗寺門派(円珍派)の総本山で、晩鐘は日本三大鐘に数えられています。
国宝の金堂(本堂)は、秀吉の妻・北政所によって慶長四年(1599)に再建されたものです。

7世紀、壬申の乱で亡くなった大友皇子(天智天皇の皇子)を弔うために建立された三井寺。
9世紀になって、比叡山延暦寺の僧・円珍(智証大師)によって再興されました。
今年(2014年)は、円珍生誕1200年の節目の年でもあります。


仁王門は、徳川家康によって、湖南市の常楽寺より移築された門だということです。
常楽寺には昨年2度伺いましたが、三井寺のパンフレットを読むまで気がつきませんでした。
こういうとき、自分の中で何か点と点がつながるような気がします。


写真左に写っている観音堂は、西国三十三所観音霊場の十四番札所です。
私は子供のころ、三井寺界隈で育ちました。ここは写生の授業でよく来た場所です。
あの頃見ていたように、比叡山と琵琶湖も入れて、桜とともに撮影してみました^^


【三井寺と閼伽井屋(三井の霊泉)】
本堂の脇には、閼伽井屋(あかいや)と呼ばれる建物があります。内部は泉が湧いています。
天智・天武・持統天皇の産湯に使われたといい、御井(みい)の寺と呼ばれる所以となりました。
後に円珍が、寺の儀式・三部潅頂の水に用いたことから、三井寺と呼ばれるようになりました。
なお、この閼伽井屋の建物を見上げると、左甚五郎作といわれる龍の彫刻があります。
三井寺に行かれた際は、ぜひ探してみて下さい。


観音堂の石段から境内の外に出ると、長等(ながら)神社があります。
この長等神社の境内にあるのが、「大津馬神社」です。
訪ねた日は、競馬の馬主さん?が置いたらしい札がありました。
馬といえば今年(2014年)の干支なので、今回ご紹介してみました。


干支つながりで、もうひとつ。こちらは、うさぎ年の人のための神社(三尾神社)です。
長等神社から三井寺の駐車場の方へ歩いていくと、琵琶湖疏水のそばに神社があります。


琵琶湖疏水・鹿関橋の桜。2012年の春にご紹介したときの写真を再掲しています。
奥に見えているのが、琵琶湖疏水第1トンネルの入り口です。
トンネルは長等山(ながらやま)の下を通って、京都市の蹴上(けあげ)まで続いています。

明治に造られた琵琶湖疏水は、現在も京都市の水道や発電等に使われています。
明治・大正期には、このトンネルは水運(旅客・貨物)としても使われていました。
近年はなんと、琵琶湖疏水の大津・京都間に観光船を復活させる話が出ています!
復活したら、ぜひ乗りたいです!!(と、2年前も書いていたような気が・・・)


こちらは琵琶湖疏水・第1トンネルの入り口付近にて撮影。
※トンネルの出口の風景については、次回以降「京都の桜」の中で掲載します。お楽しみに!


石山寺は、琵琶湖から唯一流れ出る川・瀬田川のほとりにあります。
京阪電車に乗って終点の石山寺で下車し、瀬田川沿いに参道を10分程歩くと山門に到着です。
石山寺港では、瀬田川リバークルーズの観光船が出航していくところでした。

写真の船は、今堅田のレークウエスト観光さんが運行されている外輪汽船「一番丸」です。
同じく今堅田の杢兵衛造船所で造られ、土日祝中心に運行しています。


石山寺縁起絵巻によれば、10世紀初めより宇多天皇の行幸がたびたびあったといいます。
11世紀になると、末法思想を背景に、皇族や貴族の石山寺参拝が大流行したそうです。
平安時代、紫式部が眺めたのもこんな風景だったのでしょうか。


石山寺本堂の「源氏の間」は、紫式部が『源氏物語』を執筆した場所と言われています。
紫式部は石山寺から月を見て、『源氏物語』の須磨や明石の描写の参考にしたと伝わっています。


境内では、石山の名の由来となった硅灰岩の奇岩を見ることができます。
桜が咲いているのは蓮如堂です。その奥が本堂ですが、木々に囲まれて殆ど見えません。

石山寺は聖武天皇の勅願により、後の東大寺別当となった良弁僧正が開いた寺です。
当時、奈良の都に必要な木材は近江(滋賀)で切り出され、石山に集められていました。
そのとき集積拠点として役所が置かれたのが石山で、当時は石山院と呼ばれました。
石山寺縁起絵巻によれば、これが石山寺の起源だということです。


石山寺は、近江八景のひとつ「石山の秋月」(いしやまのしゅうげつ)の舞台です。
残念ながら眼下は木が茂っていて、月見亭のそばから瀬田川を見ることはできません。
なるべく雰囲気を残して撮影するためにはどうしたらいいか、いつも試行錯誤です。


本堂のそばで、新緑のもみじと、子安地蔵に出会いました。なんだかほっとする風景です。


石山寺を後にすると、瀬田川では学生さんがボートの練習をしていました。
桜と新緑が目にまぶしい春の一日でした。


帰り道、瀬田川でみかけた船に「絆JAPAN」の文字。なんだかうれしくなって一枚撮影。
そういえば石山寺の境内には、「桜ライン311」のポスターが張ってありました。

桜ライン311は、津波被害が大きかった岩手県陸前高田市の津波到達点上に桜を植え、
東日本大震災を後世に伝えるための取り組みです。

東日本大震災から3年が経過し、これからが社会として本当の正念場なのかもしれません。
自分には何ができるのだろうか。東北と関わりながら、これからどうしていきたいのか。
そんなことを思いながら、お遍路さんのようにお寺を回っています。

次回予告> 「京都の桜(1)」
蹴上インクライン、南禅寺、哲学の道、平安神宮、岡崎疏水、円山公園、嵐山の予定です。

<追記・アマナイメージズでの取り扱いについて>
JUN KANEMATSU/SEBUN PHOTO /amanaimages
・5/15掲載開始⇒RM(ライツマネージド/作家番号02698)
・6/21掲載開始⇒RF(ロイヤリティフリー/作家番号10737)

<関連記事(バックナンバーより)>
石山寺参道と満開の桜、着物姿の女性
紫香楽の宮1(瀬田川と石山寺)~白洲正子「近江山河抄」の舞台を歩く(16)


大津の京5(壬申の乱と瀬田の唐橋、弘文天皇陵、そして三井寺の桜) ~白洲正子「近江山河抄」の舞台を歩く(11)
逢坂越6(三井寺)~白洲正子「近江山河抄」の舞台を歩く(12)

琵琶湖疏水 第1トンネル入り口の新緑と桜
琵琶湖疏水(2) 第1トンネル入り口の新緑と桜
琵琶湖疏水(1) 鹿関橋の桜について

<2014年春の桜シリーズ・内容&次回以降予告>

吉野山の桜(奈良)(2014年4月16日(水)撮影)


滋賀の桜(1) ひこにゃんと彦根城(2014年4月11日(金)撮影)


滋賀の桜(2) 海津大崎:琵琶湖畔の桜の並木道(2014年4月12日(土)撮影)


滋賀の桜(3) 近江八幡の水郷と、時代劇のロケ地・八幡堀(2014年4月11日(金)撮影)


滋賀の桜(4) 長浜曳山まつりと、長浜城・豊公園の桜(2014年4月15日(火)撮影)

滋賀の桜(5) 三井寺(園城寺)、琵琶湖疏水(鹿関橋)、石山寺と瀬田川
撮影日:2014年4月3日(木) 撮影地:滋賀県大津市

京都の桜(1)
撮影日:2014年4月7日(月)
撮影地:蹴上インクライン、南禅寺、哲学の道、平安神宮、岡崎疏水、円山公園、嵐山

京都の桜(2)
撮影日:2014年4月8日(火)
撮影地:醍醐寺、南禅寺、元離宮二条城

京都の桜(3)
撮影日:2014年4月9日(水)
撮影地:祇園白川、二年坂、清水寺、清閑寺、毘沙門堂、山科疏水


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